理想恋愛屋
ずずいと腕を組みながら一歩躍り出た彼女には、威圧感すら感じられた。
鋭い視線で、少女を上から下まであの出会ったときの品評会のようなオーラを放つ。
少女も、さすがに目を見開いて次の言葉を待っていた。
一体、何をしでかすつもりなのか。
彼女の一挙一動に自然と視線が集まる。
療養といっていたくらいだから、少女の身体は強くないのだろう。
いざとなったら、この身をも挺(てい)してでも守らなくては……!
オレが決意と一緒に生唾を飲み込んだ瞬間だった。
「一緒に葵を倒しましょう!」
意味の分からない言葉と期待に満ちた瞳で、少女の白い手をとり固い握手を交わす。
思わずムセてしまったオレは、一時呼吸困難に陥る。
「オレはゲームのボスキャラかっつーの!!」
……―そんなわけで。
じゃんけんで決まったチームで卓球のタブルスだ。
オレに圧勝すると高々と宣言した姫だったが。
「なぁんでよーっ」
と、かわいく空振りしてみせた。
なんて、簡単にいくわけがなかった。
大口を叩いただけに、自信相応の腕前なのだ。
「あたしに勝とうなんて百年はやいわ!」
時空さえゆがめてみせた彼女の発言に、オレはつっこむ気さえ失せていた。
鋭い視線で、少女を上から下まであの出会ったときの品評会のようなオーラを放つ。
少女も、さすがに目を見開いて次の言葉を待っていた。
一体、何をしでかすつもりなのか。
彼女の一挙一動に自然と視線が集まる。
療養といっていたくらいだから、少女の身体は強くないのだろう。
いざとなったら、この身をも挺(てい)してでも守らなくては……!
オレが決意と一緒に生唾を飲み込んだ瞬間だった。
「一緒に葵を倒しましょう!」
意味の分からない言葉と期待に満ちた瞳で、少女の白い手をとり固い握手を交わす。
思わずムセてしまったオレは、一時呼吸困難に陥る。
「オレはゲームのボスキャラかっつーの!!」
……―そんなわけで。
じゃんけんで決まったチームで卓球のタブルスだ。
オレに圧勝すると高々と宣言した姫だったが。
「なぁんでよーっ」
と、かわいく空振りしてみせた。
なんて、簡単にいくわけがなかった。
大口を叩いただけに、自信相応の腕前なのだ。
「あたしに勝とうなんて百年はやいわ!」
時空さえゆがめてみせた彼女の発言に、オレはつっこむ気さえ失せていた。