理想恋愛屋
「遥姫さん!?ジュリエットはどうするんですか!?」

 さすがのオトメくんも、手下らしからぬ反発の声。

それはだれもが思うことであって、解決策なんて毛頭なくて。


 しかし、彼女は自信に満ち溢れていた。



「……うん、決めた」



 軽く頷いてから、オレたちを見比べ不敵に笑って見せた。

その微笑にゾクゾクと背筋が凍る。



「どうせやるなら、もっとおもしろくしたいと思ってたのよねぇ」

 

 ああ、そうだ。

こんな彼女を、オレは知っている─……


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