青空ライン*Fourth story*



* * *


後半戦の半分行った頃、お風呂から優が上がってきた。



まだ少し髪から水が滴る優はいつもより色っぽく感じてドキドキする。



こんな優、他の女の子には絶対見せて欲しくない。



たださえサッカーをしている彼はモテるのに



そんな姿を見せたらもっともっと女の子のファンが増えてしまう。



「あー疲れた。杏は試合観てていいから抱き締めさせて」



と隣のソファーに座り、肩にタオルを掛けたままあたしを抱き寄せた。



うー…最近慣れてきたかな?って思ったのにこれじゃあ全然慣れてないじゃん!



心臓がバクバク言ってる。



「髪の毛ちゃんと乾かさないと風邪引いちゃうよ。乾かしておいで」



そう言って半分本当と半分心臓の音がバレたくないであたしは優から離れようと腕を突っぱねた。



「もう本当に何もできる気力がないから無理。杏に疲れを取ってもらったらちゃんとやるから



…お願い。」



とあたしの耳元でそう囁いた。



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