青空ライン*Fourth story*




ーーガチャ



ドアの開く音がした後に、眩しい電気の光と一緒に男の人のシルエットが見えた。



「杏……寝てろって言ったのに」



まだ彼は怒ったままだ。



優は無言であたしのおでこに冷却シートを貼って、スポーツドリンクを渡すと



熱測ってと言って体温計を持たすとまたすぐに部屋から出て行ってしまった。



視界がぼやけてくる。



熱があるからかな?頭がガンガンするからかな?



涙腺がおかしくなって今にも涙が溢れてくる。



でもこれは全部あたしが悪い。



自分がされて嫌なことをあたしがしてしまってそれを優が怒っているんだから



きちんと優に謝らなくちゃ。



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