愛とキスと年下のS
忘れられない
「はぁー。」

皆がわいわい騒いでる昼休みの教室で私、秋野美羽・高校2年生はため息をついた。

「まだ引きづってんの!」

その声の主は私の親友で同じく高2のマコちゃんこと林真琴。

「辛いのはわかるけどさ、このままじゃいつまで経っても変わらないよ??」

そう言って私の背中をポンポンと優しく叩いた。

「だってさーぁ、ぐすん・・・」

そう、わたしは大好きだった先輩、さとし先輩と別れたばっかりなの。

他に好きな人できたとか・・・。うん、とは言ったけど忘れられるわけないじゃん!

「それ!それがいけないのよ!」

「でも…」

「それも!美羽が立ち直るまでだってとでもは禁止ね!」

「えー!!」

マコちゃんはいつもこんな感じ。

でもそんなマコちゃんも好きだけどね(笑)

「あ、もうチャイムなるよ!席ついたついた」

「はーぃ」

と言っても、やっぱそう簡単に忘れられないよぉ…。

だってあんなに好きだったんだよ??

私何かさとし先輩に何かしたのかな…

もぉーわかんないよぉー…

「1人で何してんの。周りから見たら変な人だぞ」

「あ、ゆう君」

ゆう君こと田中裕輔は家も隣でうーんと小さい頃から一緒でいわゆる"幼馴染"ってヤツ

縁あって高校まで一緒。

「またさとし先輩のことだろ」

うぅ…。バレてるよ…

「ち、違うもん!!」

「ぜってぇーそうだろ!バレバレ」

やっぱりなんでもお見通しだなぁゆう君は…

「はぃ…。そうです。」

「わかりやすいんだよ美羽は。もう忘れろよ、な?それに俺がいるじゃん」

「無理ぃ~あんなに大好きだったんだよ?」

「そうよ、裕輔の言うとおり忘れなさい!」

何で2人ともそんな事言うんだろぉ…

「今、なんでそんな事言うの?とか思ったでしょ!!」

「え…お、思ってないよ!」

本当は思ってるけど…

「あのね、私たちは美羽に笑顔でいて欲しいのよ。」

「マコちゃん…」

「あともう1つ理由があるけど…それは自分で気づきなさい!!」




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