私だけの王子様
出会い
この春から高2になり、まわりの人からも
「一番楽しいときじゃん!!」
なんて言われてたこともあり、私も楽しい楽しい高校ライフを夢見ていた。
今の生活が楽しいか楽しくないかと聞かれたらもちろん楽しいけれど、私が夢見ていたのはもっと華やかなものだ。
きっと、まわりの学園生活をエンジョイしてる人達は部活で優勝した!!とか彼氏ができた!!とかだろう。きっとそうだ。
けれど私にはどちらも存在しない。
男の人とは相変わらず関係を絶っているし、部活は理不尽に怒る先輩に耐えきれずやめてしまった。
だから今日も授業が終わったら同じく部活をやっていない親友のみなみちゃんと帰るしかないのだ。
「澪ー!!帰ろー」
「あ、みなみちゃん!!」
「あー今日さ、コンビニ寄ってもいい?」
「いいよ!!!珍しいね?」
「消ゴム無くしちゃってさ」
「なるほどねー」