私だけの王子様



「ありがとうございました!!」


そうにっこりと笑ったお兄さんはまるでひまわりみたいだった。

「かっこいい…」


「へ?」
「え?あ、私…今なんて…」

「え?かっこいいって「すみませんいきなり!!」


私は初対面の彼になんてことを…!!!
恥ずかしくて顔から火がでそうだ。

「え、澪!!まだ私消ゴム買ってないんだけど!!」

「ごめんなさいみなみちゃん先帰る!!!」


あまりにも恥ずかしくて走って店を出た。




「あー恥ずかしい…」

でも本当にかっこよかった。男の人をかっこいいと思うなんて本当に久しぶりだ。


私が男の人と関わらなくなったのは、中3の時------



その時の私はまだ男の人とも普通に話していたし、好きな人もいた。


その好きな人というのは同じクラスの晴輝君。

彼とは隣の席になってから、好きな漫画が同じということもあり良く話していたしメールもしていた。


< 3 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop