似非恋愛 +えせらぶ+
「えー、なんか怖いこと思い出されてたらやだなぁ。若気の至り的なやつ」
「もうファッションからして完全に若気の至りだったでしょ、小城君の場合」
「篠塚さん、ほんと突っ込みきついよー」
そんなに嬉しそうに言われても、説得力がないし、小城君といるとちょっといじめたくなってしまう。
私達はその日、楽しい時間を過ごした。
* * *
家に帰った私は、スマホのロックを解除した。
「……」
そして、斗真からのメールを確認する。
『今、何してる?』
ただそれだけのメールに、私は少し安心した。今日はデートで水族館に行った旨をメールで告げた。
すると速攻で返信が来た。