似非恋愛 +えせらぶ+
フェーズ3

嫉妬


 あのあと、いてもたってもいられず、帰宅してすぐ私は斗真にメールした。

【最近どうしてるの?】

 そんな、簡単なメール。他愛もないメール。
 翌日になっても、そのメールに返信が来ることはなかった。


 あの日斗真がとった態度のせいで、私はこんなにも、もやもやしている。


 会いたいと言えば、会ってくれるのだろうか。
 そもそも私は、斗真に会いたいのだろうか。

 ――会いたい。

 私の中で会いたい気持ちが膨らんでいた。

 会いたい理由は、なんなのか。
 真治と暮らしていた部屋で過ごす一人の夜が寂しいからだろうか。

 あの日から、私はベッドで寝ずに、ソファで寝ていた。
 知らない女と真治が寝たことのあるベッドで寝られるほど、私の心は広くなかったのだ。寝具はすでに処分してある。

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