狂嬉哀恋
049









君の耳はたいへん立派で

僕は無意識に、ただ普通に話していても

君は突然「淋しい?」とか「甘えん坊」と言う。

僕の無意識は無意識ではなかったらしく

君に言われると、まるでそれを認めたかのように押し黙ってしまう。



僕に会ったことのない君

君に会ったことのない僕



僕の声色は今日も

君に反応しています。










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