ラストフレーズ

本当にミサコだった…別に自分の判断に自身がなかったわけではないが、ハズレて欲しいという勝手な願望は持っていた。

ミサコはボクに抱きつくと「逢いたかった…」
と涙を流した。

突然の事で、ボクの頭の中は真っ白になり、
「なんでいるんだよ…」
としか言えなくなっていた…

しばらくしてボクは我にかえり、ミサコを払い除けた。

「なんでここにいるんだよ！なんで俺の前に現れんだよ！俺がお前のせいでどんな思いしたかわかってんのかよ！」

別れてから今までの不満を全部ぶつけた。

するとミサコはうつ向いて大声で泣き出した…

「知ってる…けど私だって辛かった…寂しかった…もう一度受け止めて欲しいなんてワガママかもしれないけど、私だって忘れられなかったの！」

ミサコもボクへの不満をぶちまけた…あの与える事に喜びを感じていたミサコがボクに愛を求めてきた…

そこには女神の姿はなかった…その代わりにボクとユメの幸せを壊そうとする魔女が現れたのだった…

ボクは泣き崩れたミサコを置いて逃げるように再びユメの家に向かった。

自分の行動に一切罪悪感はなかった…