忘れないでー好きなまま、さよなら-
中学の窓から
よじ登って落下。


そこで
私の親の営む病院へ運ばれていた。


顔も数針縫うような怪我。


頭を打たなくて
良かった。


大事に至らなくて
良かった。


みんなが
お見舞いへ来てから
夜も遅いから帰るように言う。


私は用を済ませ、
約束に行った。


胸の躍るような思いで
駆け足で階段を登っていく。


反対側から
歩いてくるのは、俊ちゃん。





「俊ちゃん!!


 話って何なの?」


思ってもみないことに
私は驚愕し

何かを
誤解されてるようで淋しかったんだ。





言うだけ言って
俊ちゃんってば去って行った。


「馬鹿」
とだけ、言い残したまま。


意味の分からない小言を
呟いたまま。
 


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