忘れないでー好きなまま、さよなら-
「あゆみ・・・あゆみぃ」


俺は、
 猛スピードで来て
 着いた時には息切れをしている。
 




必死で
 あゆみの名前を呼んだ。





「俊ちゃん・・・」


あゆみが、
 病院の玄関から泣きながら走ってくる。


「泰は?泰は?!」


「パパは、もう、大丈夫って。
  明日、集中治療室から出られるの」


あゆみが、
 涙を流しても・・・じっと、
 俺を見ている。


「アイツ・・・頑張ったなぁ」


涙が溢れると同時に、
 あゆみが俺に抱きついてくる。





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