忘れないでー好きなまま、さよなら-
俺は、
 仮面を被り、全てを隠してしまった。


「お邪魔しました」


外は、真っ暗で
 冬の寒さを肌にヒシヒシと
感じた。


「送ろうか?」


「いいです。」


玄関先から、
 モモさんが出てきて


「はい、おむすび。」


綺麗に巻いてある青い三角布。


俺は、ありがたみを貰ったと同時に
 沢山の後悔と罪悪感を片手に
家路へ急いだ。


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