赤い月

「ドコのダレっつーか…
…ヒトじゃなかったり?」


「はああ?
『彼女が天使に見えたんだ☆』とか言うなよ?
笑い死ねる。」


いやいや、全く笑えねぇから。


「オニ…だったり?」


「…は?」


さっきまでとは違う、低く鋭い薫の声。


「冗談だろ? オニはねぇわ。」


ほら、ね?
やっぱ笑えねぇ。

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