赤い月

ループし続ける思考。
途切れる集中力。
俊敏に動かない躰。

このままじゃ、オニ狩りなんてできない。
薫に指摘されずとも、とっくに承知の上だ。

喰い殺される。
己の身だけでなく、仲間や一般人まで危険に曝してしまう。

景時は目を開き、あの日からもう何百回目になるかもわからない溜め息を吐いた。


(てか、俺が、なんなの。)


足を崩し、ゴロリと冷たい床に寝転がった。

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