赤い月

「だあぁぁぁぁぁっっっ!!」


景時は弾かれたように飛び起きた。

情けねぇ。
不甲斐ねぇ。
ウゼぇ。ダセぇ。キメぇ。
俺!!

ん?
最後の方、ただの悪口じゃねぇか、俺ぇぇ!!!

引退する気はない。
俺はオニを狩り続ける。
ならば、この状況を打破する方法はひとつ。


(もう一度、逢う。)


簡単ではないだろう。
でも見つけ出す。

もしもオニを殺したのがなにかのトリックで、彼女がコスプレオネーサンなら。
口説けばいい。
押して押して、押しまくろう。

もしも彼女がオニなら…

狩ってしまえばいい。

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