赤い月
「今夜の藤色の羽織、似合ってるネ。
…その…俺、君のコト…」
「それ故、加護も弱まる。
知らぬ訳ではあるまい。
そなた、死にたいのか?」
まじ?
またスルー?
てか、最後まで言わせてもくんないの?
女って、褒めると喜ぶハズじゃん。
あ、アレか?
褒め方が陳腐デシタカ?
しょーがねーだろ、緊張してンだよ、察してくれよぉぉぉ!
心が折れた。
景時は頬を膨らませ、拗ねたように言った。
「…
死にたくないデス。
加護とか、ワカリマセン。」