赤い月

「!!!
鬼神様っ!!」


悲痛な叫び声を上げたのは、秋時だった。
抱きしめる力が痛いほど強くなり、その狼狽ぶりが伝わってくる。


(赤光?
ナニソレ? オイシィの?)


「それはっ
どうか、今はまだっっ!!」


「何故、隠す?
隠したところで、事実は変わらぬ。
寧ろ、そなたが隠しておったことが、今宵の顛末の原因であろうが。」


「っっ…
ですが… 景時はまだ子供…」


(斜め横断じゃないコトだけは、確かみたい?)

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