秘密な関係
あれから、数年が経ち俺は大学4年になっていた


社会人になって一人暮らし始めた姉ちゃんが久しぶりに実家に帰って来ていた


就職先が決まった俺はお祝いでも催促してやろうって軽い気持ちで「何か頂戴よ」って言ったら


じゃあ、手首噛ませろって言われた


てっきり噛みつき癖直ってるって思ってたから一瞬えっ?ってフリーズしたけど久しぶりだし、お祝いもらえるならいっかって


軽い気持ちで噛めよって手首出してやったんだ


そしたら姉ちゃん、思いっきり噛みつきやがった


クソッ~~


めちゃ歯形残ってんじゃん


しかも超いてぇし


やっぱ言うんじゃなかった









だけどさ、こんなどうしようもない姉ちゃんでも俺にはたった1人の姉弟だからな


正直、心配だよ…姉ちゃんのこと


あーあ、こんな噛みつき女でも良いって言ってくれる器の大きい人何処かにいねぇかな


いねぇよなぁ


いたらそもそも俺、噛まれてねぇし


結局、そんな事考えたのも一瞬でもう俺の頭の中は貰ったお祝いで何買おうかなーって事で一杯だった


そうだ、社会人になるしちゃんとした腕時計買おう


となると、明日にでも姉ちゃんの勤めてるデパートに行くか








そして次の日、


やがて、姉ちゃんにとってめちゃくちゃ器の大きい運命の人となる相手に会うことになるとはーーー


この時の俺はまだ知らなかったんだ






『広海の苦悩~弟もつらいよ』



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