恋人達の時間
「今からか?」
「そう。行きましょう」
勝手にデータをセーブしてパソコンの電源を落とすと
パタパタと資料を片付け出す紗紀の手首を掴んだ。
「おい」
「これ以上貴方一人で考えたって同じでしょ?
明日の会議は何のためにあるの?」
焦っても仕方ないわ、と微笑まれて
今夜はこのよくデキた部下に降参する事に決めて席を立った。
「明日はお前も1時間早い出社だ。いいな」
「ラジャー」とふざけて敬礼する紗紀の細い腰を抱いてドアを開けた。