蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei ~
「・・・やっぱり殺しとけばよかったかな、あの男」
「・・・っ、慧兄・・・」
「おれなら・・・絶対に、お前にそんな辛い思いはさせないのに・・・」
言葉とともに、慧の唇が絢乃の頬に押し当てられる。
・・・その、優しい感触。
慧の片手がそっと、絢乃の胸に触れる。
と同時に、絢乃の中に入っていた慧の指が再び動き始める。
絢乃の中を探るように動く繊細な指使いに、絢乃はあえかな声を上げた。
「・・・あ、・・あぁ・・・っ」
「アヤ、教えてあげるよ。・・・おれがどれだけお前を愛しているか。あの男の記憶なんて、お前の頭から消してあげるよ」
慧は甘く掠れた声で絢乃の耳元に囁く。
・・・腰に直に響く、色気を帯びた甘いテノールの声。
声を聞くだけで、脳が溶けそうになる。
力が抜けた絢乃の膝を、慧の手がそっと開く。
胸の尖りを舐められ、足の間の感じる蕾を指先で刺激されて・・・・
絢乃の背が反り返り、腰が切なげにわななく。
「・・・ぁんっ、ああ・・・」
無意識のうちに声が漏れ出る。
体が火照り、頭が朦朧としてくる。
やがて絢乃はひときわ大きな喘ぎとともに、快楽の頂点に達した。