蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei ~




膝に手が掛かり、さらに足が開かれる。

快楽に逃げようとする腰を、慧の手がぐいと抱え込む。

体の奥を、熱いものが容赦なく抉り、かき回す。

絢乃は目尻に涙を滲ませ、喘いだ。


「やぁっ、・・・あっ、はあ・・・っ」

「・・・っ、すごいよ、お前の中・・・・っ」


慧の熱で狂ったような声が、絢乃の耳に忍び込む。

その切なげな声に、絢乃の中が更にうねる。

慧はぐっと唇を噛みしめ、絢乃を真上から見下ろした。

───汗の滲むその額も、熱情で潤んだ目も・・・

慧の全てに、引き寄せられてしまう。

慧は獣のような荒々しさで絢乃の唇を奪い、囁いた。


「・・・本気でいくよ、アヤ。もう止められない」

「・・・っ」

「永遠に離さない。お前はもう、おれのものだよ。その印をつけてあげる」


慧の体が、腕が、指が、絢乃の全てを奪っていく。

───心も、体も、魂も・・・

慧の情熱が、深く熱い愛情が絢乃の全てを溶かしていく。

絢乃は慧に組み敷かれながら、自分の全てが慧に引き寄せられるのを感じていた・・・。


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