蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei ~




「・・・ほー。なかなかいいんじゃねぇの?」

「そ、そうですか?」

「支払いはカードで頼む。一括だ」

「畏まりました!」


店員は卓海からカードを受け取り、レジの方へと走っていく。

絢乃は慌てて卓海を見上げた。


「加納さん、そんな・・・っ」

「うるせぇな。オレからのクリスマスプレゼントだ。おとなしく受け取っとけ」

「で、でも・・・っ」


そうこうしているうちに店員がカードを卓海に戻し、ぺこりと一礼する。

卓海は再び絢乃の手を掴み、今度は1Fへと連行した。

アクセサリーショップの前で店員を呼び、絢乃をぽんと突き出す。


「この格好に合う髪飾りを選んでくれ。適当に髪をまとめてもらえるとありがたい。急いでいるから10分で頼む」

「はい、畏まりました!」


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