蜜愛シンドローム ~ Trap of Kei ~
───絢乃を抱きしめた腕の強さ。
肌に触れられた指の熱さ。
瞳越しに伝わる、切ないまでの愛情。
想いを伝えるように、何度も繰り返し重ねられた唇。
性急に服を脱がしていく、熱い指先・・・。
そして、絢乃の体を組み敷き───嵐のように奪った、その情熱。
絢乃は熱で浮かされた頭の片隅で、ぼんやりと感じた。
・・・ちがう、と。
慧は、自分を試そうとしているのではない・・・。
慧は・・・慧は・・・
絢乃の体を包み込む、慧の熱情。
・・・体越しに伝わる、深く激しい愛情。
胸に、熱く温かいものが込み上げてくる。
───その深さに、熱さに、心が震える。