舞い散る花の導く先に
桂「そろそろ俺は戻るとするよ。どうか元気でね。呉羽ちゃん」

そういって私の頭を撫でてさっと背を向ける。

呉「か、桂さん!!」

大きい声で叫ぶと驚いたように振り返る。

呉「きっと、前世とか関係なくても私はあなたに惹かれていたと思います。だけど、それは恋とかじゃなく、きっと、親愛を込めての意味でだと思います。だから、その・・・」

言葉が続かない。

するとそっと戻ってくる桂さん。

桂「その言葉だけで十分だよ。」

そして私の頭をなでる。

桂「今度こそ本当にさようならだ。もし、この先どこかで出会えるとしたら・・・」

桂「いや、いい。この先にの言葉は出会えた時に言うとしよう。」

そういってそっと私から手を離す。

桂「またね、呉羽ちゃん」

そういって今度こそ桂さんは歩き始める。

またねという言葉に桂さんの言葉の続きが隠されているような気がして胸で反芻する。

だけど、結局はわからずじまいだった。
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