舞い散る花の導く先に
濃「あなたの思い人はいずれあなたの心を乱す人になるわ」

呉「え?」

そういうと濃姫の姿は薄くなる。

呉「濃姫!?」

濃「でも忘れないで。どんな困難なこともすべて答えはあなたの胸にあるってことを」

呉「濃姫!!!」

私が叫び濃姫の手を掴もうとするとなにもつかめずただ空気を掴むだけだった。

”忘れないで。あなたはどんなことがあってもそれを乗り越える力があるってことを“

呉「っ・・・・・」

私は空気を抱きしめてただ、ひたすら泣いた。

傍にあったぬくもりが今はもうない。

わたしは、私は一体なにを頼りに、心の支えに生きていけばいい?
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