舞い散る花の導く先に
ひとしきり泣いて私は顔を上げる。

きっと今、すごくひどい顔をしているにちがいない。

それでもここにいるわけにはいかないから私は沖田さんのものへと行く。

私の顔を見ると驚いたようななんとも言えない表情をする沖田さん。

そして、それから黙って笑顔で私の頭を撫でてくれた。

沖「帰ろうか。屯所に」

呉「はい。」

無言で歩き出す。

だけど、私の左手をはぐれないようにつないでくれる沖田さんのぬくもりがとても心地よかった。
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