舞い散る花の導く先に
「あなたの手なんか借りなくても立てるわ。」

そう言って私は何とか自力で立ち上がる。

「へえ、あの子こんな状況でも強気なんて面白いね。」

「おい、総司。あまり面白がるな。」

一が総司という人物をたしなめる。

「おい、原田、広間に近藤さんたちをある目てくれ。」

「ああ、分かった。」

そう言ってさっき私の手を掴んだ人はいなくなる。

土方は私が立ったのを見届けると歩き出す。

私も何とか歩こうとするけれど一気に力が抜けたのか一歩がどうしても遅くなる。

「おい、大丈夫か?」

土方は歩みを止め振り返る。

さっき私を殺しそうなほどの鋭いまなざしを向けていた人物とは別人のようだ。

「平気よ・・・・」

私はなんとか強がる。

すると土方は少し考え込んみこちらに近づく。

「え?」

次の瞬間私を抱き上げる。

「きゃっ!!お、降ろしてよ!!!」

「そんなおぼつかない足取りでなに言ってやがんだ。」

そのまま強制的に私は土方に運ばれる。

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