舞い散る花の導く先に
「お、降ろして！！！」

私は真っ赤になりながら抵抗する。

しかし土方はそんな抵抗をものともせず私を広間へと運びそっと座らせる。

そこには二人の男の人がいた。

そして、その人たちを囲むように先ほどの人たちが座っていた。

「歳、この子が雅ちゃんと間違えた子か？」

土「ああ。」

「それにしても、ずいぶんと似ているものですねえ。」

おっとりとした男の人が話す。

だけど私は見逃さなかった。

私を見る瞳に鋭い光が隠されているのを。

呉「当り前でしょう？私と雅は姉妹なんだから。」

私は平然を装ったふりをして話す。

土「なっ！それは本当か！？」

呉「ええ。本当よ。」

すると先ほどの二人が驚いて顔を居合わせる。

そして、その場にいた誰しもが驚きの声を漏らしていた。

沖「へえ。だから似てるわけだ。」

平「でも、似てるけど確かに少し違うような気もするな。」

一「さよう。姉妹でも同じ人間ではないからな。」

原「こりゃ山崎が間違えるのも仕方がねえな。」

口々に思ったことを述べる。

「困ったことに、なりましたね。姉妹のかたにこれから話すことは重すぎるかもしれませんね。」

土「ああ。山南さん。」

おっとりとした男の人は山南というらしい。

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