舞い散る花の導く先に
近「そこでなんだが呉羽君。」

呉「はい。」

近藤さんが少し曇った顔になる。

近「とてもいいにくいんだが、君は今後屯所で暮らしてもらうことになる。」

呉「えっ!?」

土「お前は俺らの責任と言え秘密をしっちまった。雅の存在は一部の人間しかしらねえことなんだよ。」

呉「だからってなんで私がここで暮らさなければならないんですか!?」

山「このことを誰かに話されては困りますからね。ましてやあなたは雅さんの血縁関係者。余計に返すわけにはいかないんですよ。」

呉「でも私の家はどうなるんですか!?私がいなければ道場を継ぐ人がいなくなってしまいます!!」

土「そこは俺らがなんとかする。だから、お前はここで暮らしてもらう。」

呉「・・・・・」

絶望、とうべきなのだろうか?

きっと私がいくらここで反論したところでこの決定事項は覆らないのだろう。

逃げようとすれば、もしかしたら殺されるかもしれない。

近「すまないな・・・・。」

呉「わかりました。」

私は泣きたいのをぐっと我慢して頷く。
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