舞い散る花の導く先に
土「基本的にお前は自由に動いてかまわねえ。だけど数日は監視をつけさせてもらう。」

呉「・・・・。」

私はもうなにも思わなかった。

そして、私は一室部屋を与えられた。

質素な部屋。

きっと、ここには女の人が住んでいないから仕方がないのだろうがその質素さがとても心細かった。

私は一生ここで囚われるの!?

・・・・・・逃げる?

でも、逃げたらばきっと雅とすれ違い、生を終えることになるだろう。

私は膝を抱える。

あふれそうになる涙をぐっとこらえる。

泣かない。

私は、濃姫なのよ?

これくらいのことで泣いてなんていられない。

そう、自分に言い聞かせた。
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