舞い散る花の導く先に
そして整頓していくと懐かしいものが出てくる。

呉「うわあ、横笛だあ・・・・」

小さいころからお母様に習っていた横笛。

まさかまたふける日が来るなんて思ってなかった。

私は縁側に腰掛けてふうっと息をつく。

そして横笛を奏で始める。

奏でるのは思い出の曲。

芸事には昔からうるさかった信長様。

その影響で私は横笛を始めたのだ。

それは生まれ変わっても変わらない。

奏でていくとさまざまな思い出がよみがえる。

懐かしい日々。

私のときは、まだあの信長様と過ごした日から止まったままだ。

目を開けるとそこには見覚えのある顔がある気がした。

呉「雅・・・・?!」

今確かにそこにいた気がした。

私は急いで門まで走りだす。

呉「雅!?雅!!!!」

大声で呼んでも返事は来ない。
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