舞い散る花の導く先に
多分、夢中でおいかけていたのだろう。

気が付くと私は京の町の外れにいた。

「え?いつのまに?」

夜も更けているせいかあたりに人の気配はない。

私は慌てて屋敷へ戻ろうとする。

すると何者かの気配が背後からした。

私はくるりと振り返る。

だけどそこには誰もいない。

怖くなり走り出そうとした刹那

何者かに鳩尾をおもいきり殴られる。

「かはっ!!!」

私はふっと意識を手放した。

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