舞い散る花の導く先に
呉「あなたたちにはもう関係ないのよ。そう言っているのだから忘れなさい。それに・・・」

そう言って髪の毛をさらりとかき分ける。

呉「秘密にしておいた方がいいことも世の中あるでしょう?」

そういってにっこりと微笑む顔はいつもの呉羽ではなかった。

沖「呉羽ちゃん君は・・・」

原「誰だ?」

すると呉羽はきょとんとしたように首をかしげる。

呉「私はわたしよ。前世でも、現世でもね」

土「前世?」

呉「ええ。でも、現世ではいつになったら会えるのかしらね・・・」

平「誰にだ?」

呉「信長様よ・・・」

そう言うと呉羽の体は前に傾く。

とっさに土方は支える。

土「呉羽・・・?」

するとすーすーと寝息を立てて眠っていた。

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