舞い散る花の導く先に
しばらく庭を走る。

思ったよりも広い。

いや、夜の闇のせいで私が迷っているだけかもしれない。

「はあはあっ!!出口はどこ?!」

必死に探し回ると門のようなものが遠くに見えた。

私はそこへ駆け出さそうとする。

しかし、自分の思いとは裏腹に体が駆け出すことはなく、誰かに後ろから手を掴まれていた。

「おいおい、往生際が悪いぜ?」

先ほどの2人よりも背の高い男が私の手を掴みそうつぶやく。

「離してっ!!」

私は力任せに振りほどこうとするけれども男の力には叶わない。

それならば。

思いきり込めていた力を不意に抜く。

「なっ!!」

すると男は突然の出来事に手をはなす。

その隙をついて私はまた走り出す。

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