舞い散る花の導く先に
土「お前は前世の記憶をもって生まれたのか?」

呉「はい。幼いころよりずっと。」

沖「じゃあ君が会いたい理由っていうのはそのもと夫だから?」

沖田がそう尋ねると少し困った顔で呉羽は黙り込む。

呉「夫だからというのもありますが、聞きたいことがあるんです。」

ずっと、聞けなかったこと。

前世からの私の疑問。

それを、現世ではあなたに聞きたい。

だから私はあなたを探し続けるんです。

平「聞きたいこと?」

呉「はい。」

土「それはなんだ?」

呉「それは・・・・」

すこし考えてからにっこりと微笑む。

呉「内緒です。」

さあ、これからどうしようか?

きっと、みなさんは私のことを受け入れてはくれないだろう。

あたまがおかしいと思われているのだろう。

だけど、なぜかこの人たちなら話してもいいと思う自分がいた。

それくらい、この人たちを信用し始めてるということだろう。
< 70 / 128 >

この作品をシェア

pagetop