舞い散る花の導く先に
「はあ、帰りたい。こんな生活つまらないわ・・・」

誰も居ないことをいいことに愚痴をこぼす。

「お濃?」

不意に名前を呼ばれてどきりとする。

「は、はい!」

すっと襖があく。

「起きておったか。いまから出かけるぞ!!」

「え?!」

そのまま私は信長様に抱えられて馬に乗せられる。

「の、信長様!!こんな時間に出かけたら家臣に怒られてしまいます!!」

「かまわん。しっかりつかまっておれ!!!」

「きゃっ!!」

そのまま勢いよく馬を走らせる。

どれくらい走っただろう?

気が付くと湖のほとりに来ていた。

そして馬から降りて二人でそっと座り込む。

「お濃。湖を覗いてみてみろ」

「は、はい・・・」

言われるままに覗き込む。

「うわあ!!」

そこには満点の星がきらめいていた。

そして空を見上げると無数の輝く星たち。

しかし、湖に移る星のほうが水面のきらめきと溶け合い数倍綺麗だった。

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