誰も知らない私の秘密☆
領介の真実
 私は、領介に連れて行かれるがままに、屋上へ呼び出された。いったい何の話だろう。話があるなら教室で言えばいいのに・・・
「なぁ、お前の母さんって、明日香って言ってなかったっけ?」
「そうだけど・・・それが?」
私は、話の内容が理解できていなくて、頭の上にただひたすらハテナマークが浮かぶだけだった。
「俺の、母さんと魔衣香の母さんは遠い親戚なんだ。」
へぇ~そうなんだぁ・・・って!どういうこと!?てことは、まさか、領介のお母さんは・・
「それで、一応確認したかったんだけど、魔衣香。お前って魔法が・・使えるか?」
来たーーーーー!もう予想していた質問が来たーーーー!どうしよう、ここで、領介に真実を話すべきか、それとも、笑ってごまかすか、どちらにすればいいんだろう?でも、領介の顔は真剣だった。たぶん、領介はすべて知っている。もう隠す必要はないかもしれない。
「そうだよ・・・私は、魔法が使えるよ・・・」
私は泣きそうになりながら、領介に真実を打ち明けた。こんなことを領介が信じてくれるはずがない。それどころか、クラスのみんなに行ってしまうかもしれない・・・・。このことgあばれたら、私は、この学校にはいられなくなる、そんなのは絶対に嫌だ。
「お願いこのことは・・・」
私が、領介に頼み込もうとした瞬間にその声を割って領介が話を続けた。
「実は、俺の母さんも、魔法が使えるんだよ。俺は、不幸にもその力を、もらったらしく、魔法が使えるらしい・・・一応の確認で魔衣香にも聞いてみようと思ったんだ。」
えーーーーーーーーーーーーー!?
領介も魔法が使えるの?そっか・・・秘密を持っているのは、私だけじゃなかったんだ。領介も、魔法が使えたんだ。私は心の底から安心をした。私が、安心しているときには、もう領介は目の前で実際に魔法を使ってくれていた。本当らしい・・・。でも、お母さんは、魔女は、私だけだっていっていたけど、どういうことなんだろう・・・」
私は家に帰ってから、お母さんが帰ってくるのを待って、帰ってきたと同時に、お母さんに私の部屋に来てもらった。お母さんは何も知らないで、私の部屋に来てくれた。そして、
「いったい何の話なの?」
お母さんは、いつもと様子の違う私に、不安そうに、話しかけてきた。
「あのね、実はね・・・私の同級生に領介っていたでしょ?」
「あぁ、領介君ね?その領介君がどうかしたの?」
「お母さんねその領介のお母さんと、遠い親戚なんだって・・・それで、領介のお母さんも魔法が使えるんだって・・・。」
お母さんは、驚きを隠せなかったのか、ドキッとした顔をしていた。
「じゃあ、領介君は・・・魔法が使えるの?」
「うん・・・」
私と、お母さんは30秒ほど黙り込んでいた。
「魔衣香。これからは、学校で困ったことがあったら、絶対に領介君に言いなさい。」
「分かった。」
私たちは、そうして、話をすませた。
 私は、次の日に学校に行くと、さっそく領介が話しかけてきた。
「昨日、親同士で話をしたらしい。」
「それで?」
「困ったことがあったら、親同士、子供同士で協力しろってことになった。」
「そうなんだ・・・。じゃあ、これからよろしくね!」
私は、領介に明るく話しかけた。領介も「よろしく」と言っていた。その日は、小夜香に聞いた話によると、転校生が来るらしい。私は、どんな子なんだろうと胸を高まらせていた。
「さて、今日は、転校生を紹介します。入ってきてください」
そうすると、廊下から、一人の女の子が入ってきた。教卓の横に女の子が立つと、先生は黒板に名前を書き始めた
「今日からみんなと一緒に勉強をしていく、高瀬 愛音(あいね)さんです。」
「よろしくお願いします。」
その子は、私たちに比べると、かわいいほうだが、少し、かわいい子ぶる性格がある。私は、放課になると、領介と話をしていたら、愛音がこちらへ来た。
「あのぉ、私まだ友達が少ないからぁよかったら友達になってくれませんかぁ?」
領介は、このクラスの中では、意外とかっこいいと噂だ。領介は一応、「いいけど・・・」といった瞬間に、その子は、領介に付きまとうようになってきた。毎放課、毎放課話しかけてくる。
「ごめん。今は無理。」
と言って、また私との話を再開した。愛音ちゃんは、領介の後ろから私をにらむと、パタパタと教室の外へ走って行った。領介は、あの殺気には気がつかないのかな・・・・
 次の日も、また次の日も、領介は同じことをして、私は、にらまれるばかりだった。私は、領介に、愛音ちゃんのことを話した。
「領介、あんたちゃんと話してあげないと、愛音ちゃんがかわいそうだよ。っていうか、私がにらまれるんですけど・・・」
私が、話すと領介は何かに反応した。私が恐る恐る振り返る。愛音ちゃんだったらどうしようかなぁ・・・。私の目の前に立っていた人物は、小夜香だった。
「あんた達、何イチャイチャしてんのよ。」
っへ?イチャイチャ?私が頭にハテナマークを浮かべている間にまた、話を始めた。
「魔衣香。クラスの女子のあの、殺気に気が付いてないの?」
私が、あたりを見回すと、クラスの女子の視線が、私を貫いてくる。ここが、戦場だったら、私は死んでいたかもしれない。こんな感じで、毎日が平和に進んでいった。だが、私の背後から、殺気が消えることはなかった・・・。
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