大人的恋愛事情 SS
資料を手に持ち会社の廊下を歩く姿を思い出す。
その姿からは想像もつかない誘い方に、さらに増すのは女としての色気。
普段はまったく見せないギャップのある姿に煽られる俺は、本気で限界が近づいていて。
「なあ……」
「なに?」
「入れてえ……」
恥など忘れ本能のまま呟いた俺に、まだまともな愛撫も受けていない繭が柔らかく笑った。
「私も……」
避妊具を付けた俺の上に腰を落とす。
自ら快楽を得ようと、淫らな行為を平然と仕掛けてくる女からは、数時間前までの印象が消えその色気から目が離せない。
「……んっ」
体勢のせいなのか、初めての相手で慣れないせいなのか、少し苦しそうにする表情にすら、さらに煽られるのは俺の熱い欲情。
馴染むまで何度か浅い挿入を繰り返す、そんな慣れた行為に、多少の腹立たしさを覚えながらも、快楽には勝てず感度が一点に集中する。