大人的恋愛事情 SS
上に乗り自ら腰を揺らす、普段の繭では想像も出ないような信じられない姿に、視覚的にも快楽を得てしまい簡単に近づく限界。
それをやり過ごそうと意識を逸らすため、胸に触れると熱く俺を飲み込む繭が切ない息を吐く。
寒いはずの冬なのに、その肌には汗が滲み、起き上がる俺は繋がったままの体勢で、汗が滲む身体を抱き寄せた。
そうすると密着するのは素肌とお互いの欲情。
深く繋がる部分からは言いようのない快楽が生まれ。
スマートだとは言い難いこの本能的で現実的な行為とは裏腹な、柔らかで慈しむというどこまでも汚れない綺麗で幻想的な感情がそこみ芽生える。
「……あぁ……」
小さく吐かれる吐息に、甘い快感の色が見えてその身体をさらに抱きしめた。
「エロいんだな」
「……ぁ誰?」
「お前……」
「そんなっ……こと……あっ……」
「すげえ感じてねえ?」
耳元でそう囁くと、背中に回される腕が俺を強く抱き締める。