大人的恋愛事情 SS
服を脱いだ私の下着に手を掛け、それが取り払われても恥ずかしさより求める気持ちが強くて。
向かい合った体勢で、曝け出す胸をすくうようにして優しい手に包まれる。
「冷てえ」
胸が温かいのは、藤井祥悟の手の方が体温が高いということで。
「身体は熱いのに、胸は冷てえんだな」
アルコールが回る身体は確かに熱い気もするけれど、何故か胸は冷たいらしく。
その違いを確認するように藤井祥悟の手が、胸とわき腹や背中を行き来する。
確かに感じる愛がその手から伝わり、愛しい男の素肌を抱き締めた。
「繭」
「うん?」
「ずっとこうしてたい」
「私も」
素肌を触れ合せ、藤井祥悟を感じていたい。