あの夏で
yuki,side.
「父さんっ!」
俺はとあるマンションの一室に勢いよく入った。
そこにはお皿を洗っている父さんの姿が目にうつった。
「んぁ?どうした、実家に帰ってくるなんて」
実家っていってもマンションだけど。
ちなみに俺は今、一人暮らし。
そんなことは置いておいて。
「父さん…不倫してたのか…?」
父さんの動きがぴたっと止まった。
「あぁ?んなわけねぇだろ」
「愛川 みなみ」
またぴたっと父さんの動きが止まった。
「わかるよな?この名前。子供の名前だもんな?」
「ゆうき…。お前どこでそんなの知ったんだ…」
「高校の保健の先生が愛川みなみ先生」
「はぁ…。そうか」
「話してくれる?父さん」
「わかった…」