あの夏で





〈おーっと中島選手、固まってしまった!そんな紙をひいたのでしょうか!〉




そんな実況の声をスルーしながら、俺はみなみちゃんのほうに近づいた。





「先生、きて」




「え?あ、うん…」





俺はみなみちゃんの手首を掴んで歩き出した。




「ねぇ、みなみちゃん。俺たちがつきあってるのがばれなきゃいいんでしょ?」





「あ…うん。まぁ…」




「なら、みなみちゃん連れて行っていいでしょ?」





俺はひらひらと紙を見せながら言った。




「……!!!!//」




みなみちゃんは目を見開き、すぐに真っ赤になってこくんと頷いた。












< 85 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop