君に出会った世界
扉が完全に開け切った。
入力してないけど、開いた。
セキュリティー大丈夫なのだろうか。
いや、そもそも、このセキュリティーは必要なのだろうか。
何がなんだか、もうさっぱり分からない。
考えたところで結局分からないだろう。
この先に進もう。
進んだそこは、扉の先に入る前と同じ暗闇だった。
さっきと変わらないじゃん。
どうなってるの?
めげずにもう少し進むと、いきなりパァンと明るくなった。
「うわぁ」
思わず声が出るほどの眩しさだった。
パンパカパァーーン
高々と鳴り響き、私を迎えたのは、トランペットのファンファーレだ。
私、死んだんだよね?
どうしてファンファーレなんかで明るく迎えられなきゃいけないのよ。