雨降る中で
「しかしビックリだね」


誰も居ない屋上で桜は大きく背伸びをしている


「…だね」


私は空を見上げた


雨は嫌いだけど今の私の心とは正反対な真っ青な空が何かムカついた




「大丈夫?」



心配そうに振り返る桜に苦笑いした




「大丈夫も何も、もう2年も前の事だよ」



それ以上、桜は何も言ってこなかった




結局そのまま2人で始業式もサボってしまっていた



始業式だけのこの日、教室に戻るとHRも終わりクラスメイトは帰る準備をしていた




相変わらず祐介は女子生徒に囲まれている




「モテモテです事…」



桜はボソッと嫌味を言い帰る準備を始めた




私も自分の席に戻り帰る準備をしていると教室の扉が開いた

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