雨降る中で
「何か飲む?」



優しい遥はいつもと変わらない



「大丈夫…」


「…」



遥はそのまま私の隣に座った。


「話し…あるんじゃないの?私も遥に話したい事あるんだ…」


「えっ、何?」


「ううん、遥から言って…」


「…あのさぁ、知恵って俺の事好きで付き合ってるの?」



その言葉に顔を上げると遥は相変わらず綺麗な顔で優しい眼差しで笑っている



言葉の意味が理解出来ない



「遥は…遥はどうなの?」



「何言ってるの…
俺は知恵の事好きだし、ずっと一緒に居たいと思ってるよ
…でも知恵は違うんじゃない?」



遥は何を言ってるのだろう…


賭けで付き合っているのは遥の方なのに…



「私は―」



私が言いかけると遥がそれを遮る



遥が空を見上げ笑いながらため息をつく


「知恵って他に好きな人いるんじゃないの?」






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