君はボクの天使?
暑かったのか、顔に汗でくっついた髪を着ぐるみの手でグシャグシャと擦ってかきあげた

彼は丸顔で口が大きく、つぶらな目をしていてとにかく童顔だった

でもよくよく見たらそんなに年は変わらなそうだった

決してイケメンとは言えないし、着ぐるみ野郎だし、用は無いので逃げようと思った私に

「あの、一目惚れしちゃったんです。コレ、僕の携帯番号なんで受け取ってください!」

と、彼はさっきから何度も差し出していたポケットティッシュを両手で突きつけてきた

よく見ると、ティッシュの中に入っている紙に

『080・・・』

と、番号が書いてある
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