君はボクの天使?
夢の中のあなたは私だけを見てる
もう朝が来なければいいのに
本当のあなたに会えなくなるけど

彼女にはあって私にないものは何?
世界中探しても一生をかけても
手に入らない切ないほどに

真相心理の中で
少しだけ愛されてる
そうやって自分を励ましては
あなたの側で今日も笑ってる

私の手で
あなたの寂しさを減らしてあげたいから
あと少しだけ
触れていてもいいよね



その歌詞の中にどんどん引き込まれていく所を
突然震えだしたテーブルの上のケータイが止めた

それは久しぶりのトモからのメールで
私は飛び付くようにそのメールを開いた

画面の中の文字を見た途端
リクちゃんの歌声と
自分の中の血の気が
一気に引いていく様な最悪の感覚に落ちていった

『おつかれ 昨日は疲れてるのに泊まっちゃってごめん 今日は眠くなかった?また飲みに行こうね』

最後にハートの絵文字がついている

何これ

どうゆうこと?

私はそのまま画面を見つめたまま
動けなくなってしまった

歌い終わったリクちゃんが私の方を振り向いて、しばらくしてから言った

「つぐみちゃん?どうかした?大丈夫?」

ただ事ではない様子の私の表情に気づいたようだった

「彼氏が・・・浮気してるみたい」

「えっ!?」

「別の子に送るはずだったメールが私にきたみたい」

私はすぐに、トモに電話をかけた
でも何度鳴らしてもトモは出ない
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