君はボクの天使?
「もしもし!?トモ!?今、どこ?」

今までトモに向けて出したことの無いような恐い声が出た

「ごめん、今終わって店を出たところ。つぐみは?どこ?」

もう、自分のやってしまった事も
私が怒り狂っている事も
分かっている様子で、トモが気を使って話しているのが分かる

「今、すぐ近くの駅にいるから。早く来て!」

「分かった」

電話が切れた

私は、駅前のベンチに腰掛けた
トモに会ったら思いきり殴ってやりたいと思った
土下座させようかと思った
とにかく許せない!
許せないんだから!

その時

「つぐみ・・・」

息を切らして、トモが私の前に姿を現した
そのトモの顔を見たら
私の目から涙がこぼれだして、止まらなくなってしまった

「ねぇ、さっきのメール何!?誰に送ったの!?浮気したんでしょ!!」

最後の方は叫び声みたいになっていた

落ち着いて言いたかったのに
もう感情のコントロールがきかない

「してないよ!あれは、前一緒に仕事してた後輩の子で。久しぶりにみんなで飲んだら飲みすぎて気持ち悪くなって。家が近かったから泊めてもらっただけ。何もしてないよ!」

「うそ・・・じゃあなんでハートマークなんか入れるの!?絶対やったでしょ!!許せない!」

私はトモに向かってケータイを投げつけた

駅前を歩く人がみんな、私達を見ていく
そんなことどうでもよかった

「してない!絶対してない。この間だって、言ったろ?しないって」

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